カンパーニア州の料理

【Prodotti Tipici/特産品】

Limoncello
リモンチェッロ
レモン風味のリキュール。Limoncinoとも。冷凍庫で冷やし、食後酒として飲まれる。
家庭での自家製から海外輸出まで、おそらく最も普及しているイタリアン・リキュール。
生クリーム、ミルク、バニラを加えたCrema di limoncelloは、さらに甘くデリケート。

Limone Costa d’Amalfi IGP
アマルフィ海岸産レモン
種は少なくジューシー。2月から10月にかけて手摘みで収穫。

Limone di Sorrento IGP
ソレント産レモン
ソレント半島、カプリ島で栽培。香り高く、ジューシーで酸味が強い。

Pomodoro San Marzano dell’Agro sarnese-nocerino DOP
サンマルツァーノ種トマト
ナポリ県およびサレルノ県産。料理用トマトソースに使われる、独特の風味。


【Cibi di Strada/ストリートフード】

Calzone napoletano
ナポリ風カルツォーネ
ピッツァ生地を半月型に折りたたんで具を包み、薪窯で焼いたもの。南イタリアに広く普及するが、最も伝統的なナポリ風はリコッタ、パルミジャーノ、モッツァレッラ、サラミまたはプロシュット。

Pasta fritta
パスタ・フリッタ
余り物をつかった家庭料理。余ったパスタ、ラグー、ミートボール、プロシュット、チーズを合わせ、溶き卵をつなぎに焼いたもの。手軽な軽食としてバールや屋台でも人気。
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Pizza napoletana
ナポリ風ピッツァ
世界で認知される”イタリア料理”のシンボル。トッピングは様々だが、伝統的レシピは、マルゲリータMargherita(水牛のモッツァレッラ、トマト、バジル)と、マリナーラMarinara(トマト、ニンニク、オレガノ/ケーパーやアンチョビーを加えることも)。
英語由来の発音”ピザ”は、現地イタリアでは有名な斜塔の街・ピサを指すので注意。
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【Antipasti/前菜】

Impepata di cozze
ムール貝の蒸焼き
カンパーニア州名物(’mpepataと呼ぶ)だが、いまやイタリア全土に普及。
たっぷりの黒コショウで仕上げる。最後にエクストラヴァージン・オリーブオイルをかけ、添えられるレモンはお好みで。
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Insalata caprese
カプレーゼ
トマト、水牛のモッツァレッラ、バジリコの冷製盛り合わせ。味付けはエクストラヴァージン・オリーブオイル。
カプリ島発祥だが、現在ではイタリア全州に普及する冷製料理の代表格。
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Peperoni imbottiti
ペペローニの詰め物のオーブン焼き
ナポリの伝統料理。揚げナス、オリーブ、ケーパー、アンチョビー、パン粉を詰めるのが定番。
実際には詰める具材は様々だが、トマト、ケーパー、オリーブ、アンチョビーで味付けしたブカティーニなどのパスタを詰めたものは、カプリ風(~ alla caprese)と呼ばれる。

Polpette di alici
イワシのポルペッテ
イワシのみじん切り、卵、粉チーズ(ペコリーノまたはカプリーノ)、ニンニク、パセリ、パン粉を混ぜて揚げたもの。さらにフライパンでトマトと和えるレシピもある。
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 【Primi Piatti/第一皿】

Gattò di patate
ジャガイモのガットー
茹でたジャガイモに、卵、ラード、プロシュット、パンチェッタ、モッツァレッラ、プロヴォローネ、パルミジャーノなどを合わせて、オーブンで焼いたもの。Gateauとも表記。

Gnocchi alla sorrentina
ソレント風ニョッキ
ジャガイモのニョッキを茹で、トマトソース、細かく切ったフレッシュトマト、モッツァレッラのスライス、バジリコ、オレガノ、削ったパルミジャーノと合わせ、オーブンで仕上げる。
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Minestra maritata
ナポリ風スープ
Pignato grassoとも呼ばれる、冬のナポリの伝統スープ。
盛りだくさんの具材は、豚の各部位、仔牛、去勢おんどり、めんどり、特産キャベツTorzella、ビート、チコリ、ブロッコリー、香草など。熟成させたカチョカヴァッロをすりおろす。
バジリカータ州やカラーブリア州にも様々なレシピがある。

Minestrone alla napoletana
ナポリ風ミネストローネ
カボチャとショートパスタのスープ。

Sartù di riso
サルトゥー
18-19世紀の宮廷料理由来の豪華なお米料理。ナポリでもわずかなリストランテでしかつくられていない。
鶏のレバー、パンチェッタ、グリーンピース、キノコ、ナポリ風ソーセージCervellatine、仔牛のミートボールのフライ、パン、卵を混ぜた白米(ナポリ風ラグーで味付けも)を、モッツァレッラ、ゆで卵、プロシュットを交互に重ねて型に入れ、オーブンで焼いたもの。
Sartù alla morconeseは、バターライス、モッツァレッラ、ズッキーニのフライ、パルミジャーノだけで仕上げたライトなレシピ。

Spaghetti alla puttanesca
娼婦風スパゲッティ
イスキア島発祥だが、ローマをはじめ他州でもつくられる。
トマト、ニンニク、アンチョビー、ケーパー、黒オリーブ、オレガノ、パセリ、唐辛子、エクストラヴァージン・オリーブオイル。
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Spaghetti aglio, olio e peperoncino
スパゲッティ・ペペロンチーノ
ニンニクと唐辛子をオリーブオイルで炒めてスパゲッティと和えた、最もシンプルなパスタ料理。
イタリア南部各州が発祥地を主張するが、唐辛子を使わない原型Aglio e olioはカンパーニア州生まれ。
家庭料理の定番であり、リストランテではメニューに載ることは少ないものの、うまく頼めばたいてい作ってくれる。
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Spaghetti alle vongole veraci
スパゲッティ・ヴォンゴレ
イタリア全国の沿岸部で必ず見つかる定番メニューだが、多くの専門書によると元々の起源はカンパーニア州だという。
オリーブオイル、ニンニク、パセリ、黒コショウで和えたビアンコin biancoが基本中の基本だが、家庭ではこれにトマトを加えたロッソin rossoもつくられる。
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Spaghetti al pomodoro
スパゲッティ・トマトソース
パスタ料理の基本形。旨味たっぷりの完熟トマトのソースで和え、粉チーズをたっぷりかけてバジリコを添えたもの。
発祥地を特定できないほど古典的なレシピで、イタリア全国さらには世界中に広まる料理だが、本場はナポリとするのが通説。
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Zite allardiate
ラルド風ツィーテ
マカロニを長く伸ばしたような穴あきパスタ・ツィーテを、ラルド(またはパンチェッタ)、タマネギ、トマトのソースで和えたもの。ペコリーノとコショウをたっぷりかける。Zitiとも。

Zuppa di soffritto
豚のもつのトマト煮込み
豚の内臓(心臓、肺、脾臓など)をトマト、赤ワイン、唐辛子、ローリエ、ローズマリーで煮込み、トーストを添える。スープという名だが、汁気は少ない。Suffritteとも。


【Secondi Piatti/第二皿】

Baccalà alla napoletana
ナポリ風干ダラ
揚げた干ダラをトマトで煮込んだもの。レシピによって、ケーパーとオリーブ、またはペペローニとタマネギを加える。

Braciole alla napoletana
ナポリ風ブラチョーラ
豚肉のブラチョーラ(ステーキ)で、レーズン、プロシュット、ケーパー、松の実、プロヴォローネなどを巻き、トマトソースで煮込んだもの。

Cervella alla napoletana
ナポリ風脳みそのオーブン焼き
子羊の脳みそにケーパー、オリーブ、パン粉、黒コショウを加えた、オーブン焼き。

Coniglio all’ischitana
イスキア風ウサギのトマト煮込み
白ワイン、ニンニク、ハーブ(ローズマリー、タイム、バジリコ)、唐辛子で味付け。

Mozzarella in Carrozza
馬車風モッツァレッラ
スライスパンでモッツァレッラをはさんで揚げたもの。
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Parmigiana di melanzane
ナスとパルミジャーノのオーブン焼き
イタリア南部の代表的な伝統料理で、様々なレシピとともに全国的にも普及。発祥とされるナポリでは、スライスして揚げたナスを、トマトソース、パルミジャーノ、バジリコ、フレッシュチーズで交互に重ねて、オーブンで焼く。Melanzane alla parmigianaとも。
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Pesce all’acquapazza
魚のアックアパッツァ風
「アックアパッツァ風」とは、オリーブオイル、ニンニク、トマトとシンプルに魚を水煮する調理法のこと。魚はタイ、スズキなど。現在では様々なハーブや野菜をつかったレシピが多数ある。
日本では「アクアパッツァ」の名で有名な料理だが、イタリアでの知名度は低い。一般的にはカンパーニア州の料理とされる。一説では、1960年代のカプリ島にて欧米人観光客の間で大評判となり、各国に広まったという。

Polpi alla luciana
サンタ・ルチア風タコの煮込み
ナポリのサンタ・ルチア港の漁師の料理で、元々は茹でたタコをオイルと唐辛子で味付けしたシンプルなものだった。現在ではトマトとニンニクを加えて調理される。鍋にしっかり蓋をして、タコから出る旨味たっぷりの水分だけで煮込むのがポイント。
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Trippa alla napoletana
ナポリ風トリッパ
茹でたトリッパ(牛の胃袋)とタマネギをラードで炒め、火を止めて溶いた生卵と粉チーズを混ぜ合わせる。


【Contorni/付け合わせ】

Insalata di Rinforzo
リンフォルツォ・サラダ
州のクリスマスシーズンの伝統料理。茹でたカリフラワー、オリーブ、ペペローニ、ミックス野菜の酢漬けGiardiniera、アンチョビーをオリーブオイルとワインビネガーで仕上げた冷製サラダ。
毎日新たな具材を加えてリンフォルツォ(補強)して食べることがネーミングの由来。

Zucchine a scapece
冷製ズッキーニのミント風味
揚げたズッキーニを、酢、ミント、ニンニクで味付けしたもの。
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【Formaggi/チーズ】

Caciocavallo
カチョカヴァッロ
カンパーニア州を中心に南イタリアで広く生産される、ひょうたん型の熟成チーズ。ほぼ牛乳製だが、稀に水牛製もある。燻製も美味。Caciocavallo silanoはDOP指定。

Mozzarella di bufala campana DOP
水牛のモッツァレッラ
そのまま生で食べれば弾力があり、ピッツァなどの具として火を通せば糸を引くほどとろける柔らかさ。カンパーニア州の他、ラツィオ州の一部でも生産。
一般には生産地域を限定しない安価な牛乳製Fior di latteもあるものの、高価な水牛製の風味は別格の美味しさ!
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【Dolci/ドルチェ】

Babà
ババ
キノコ型のスポンジケーキに、シュガーシロップとラム酒を浸したもの。
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Torta caprese
トルタ・カプレーゼ
1920年代にソレント半島で生まれたドルチェ。アーモンド、ブラックチョコレート、砕いたビスケット、卵、砂糖。小麦粉は使わない。冷えたリモンチェッロを添えるのが習わし。
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Delizie al limone
デリツィエ・アル・リモーネ
レモン風味の丸いスポンジケーキに、生クリームとレモン風味のカスタードクリームをはさんだもの。
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Pastiera
パスティエーラ
元々は春のパスクア(復活祭)のタルト。リコッタチーズ、牛乳で煮込んだ麦または米、卵、シロップ漬けフルーツ、すりおろしたレモンピール、オレンジフラワーウォーターAcqua di fiori d’arancio、シナモンを加えて、オーブンで焼く。

Sfogliatella
スフォッリャテッラ
様々なレシピがあるが、最も知られているのはSfogliatella ricciaだろう。幾層にも重なる薄い折りパイ生地で貝型に包むのは、セモリナ粉、リコッタチーズ、卵、シロップ漬けフルーツ、シナモン、バニラを合わせたクリーム。
Sfogliatella frollaは新しいレシピのひとつ。中身は同じだが、練りパイ生地で丸型に包む。
Santarosaは、より大きな貝型で、シャンティイクリームCrema Chantillyとアマレーナを包んだもの。
いずれも出来立ての熱々を味わいたい!
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