トレンティーノ=アルト・アーディジェ州の料理

【Cibi di Strada/ストリートフード】

Pretzel
プレッツェル
ひもを結わえたような形をした乾パン。Bretzel, Brezel, Brezenともいう。
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【Antipasti/前菜】

Speck dell’Alto Adige IGP
スペック
州特産の燻製生ハム。骨を取り除いた豚もも肉を、コショウ、ピメント(オールスパイス)、ジュニパーベリー、ニンニクなどを加えた塩水に2週間漬けて、その後2-3週間かけて乾燥、燻製にする。
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【Primi Piatti/第一皿】

Frittatensuppe
フリッターテンズッペ
薄く焼いたオムレツを巻いて細切りにし、ビーフブイヨンに浮かべたもの。

Knödel
クネーデル
堅くなったパン、小麦粉、牛乳、卵でつくる団子。練り込む具材(スペック、パンチェッタ、仔牛レバー、チーズ、ホウレンソウ、キノコなど)によってバリエーションは豊か。
団子はブロードで茹でた後、バターで和えるAsciuttiか、スープin brodoにする。
トレンティーノ地方ではイタリア語でカネーデルリCanederliという。
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Leberknödelsuppe
レバークネーデルズッペ
ミキサーにかけた仔牛のレバーを練り込んだクネーデルを、スープに浮かべたもの。

Schlutzkrapfen
シュルツクラップフェン
ライ麦と小麦粉をつかった半月型のチロル風ラヴィオリ。ホウレンソウとリコッタチーズ、タンポポなどの野草を詰めたもの。バターと粉チーズで和える。
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【Secondi Piatti/第二皿】

Camoscio alla tirolese
カモシカのチロル風
ワイン、酢、様々なハーブに漬けて数日間マリネし、赤ワイン、サワークリームで調理。

Gröstl
グレーステル
茹でたビーフスライス、ジャガイモ、タマネギをバターと様々なハーブで炒め、少量のブロードを加えてしっとり仕上げる。目玉焼きを載せて盛り付けることが多い。
チロルの代表的な家庭料理。元々は余った肉を使う料理なので、肉の種類や切り方、味付けなどレシピは様々。

Gulasch
グーラッシュ
牛肉とタマネギ、パプリカのシチュー。
ハンガリー起源で中央ヨーロッパ各国でポピュラーだが、イタリアでは南チロル地方とトリエステ近郊ゴリツィア県で代表的な料理とされる。
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Lumache alla meranese
メラーノ風エスカルゴ
小さく切ったエスカルゴをラードとハーブで火を入れ、白ワインとブイヨンで煮込み、裏ごししたグリーンピースと合わせる。

Stinco di maiale affumicato
豚すね肉の燻製
豚すね肉をスペックと同レシピの塩水に2週間漬け、ブナの木で燻製にする。
香味野菜、ジュニパーベリー、ローズマリー、ローリエ、赤ワインとともに炒めた後、水を加えて蒸し焼きにする。ジャガイモとザワークラウトを添える。
厳しい冬の定番料理。

Würstel
ヴュルステル
オーストリア風ソーセージ。ウィンナーと同じ羊腸に細長く詰めた、牛豚合挽のメラーノ風Meranerが名物。
南チロルでは、豚腸の独フランクフルト風など様々なタイプのソーセージを、屋台などで気軽に見つけることができる。
ボイルかグリルで調理。マスタードやクレン(西洋ワサビ)を添え、ザワークラウトまたは茹でたジャガイモを付け合わせる。
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Weißwurst
ヴァイスヴルスト
仔牛肉と豚のパンチェッタでつくるバイエルン風ホワイトソーセージ。
早朝仕込んだ新鮮なものを昼までに食べる習慣がある。冷めにくいよう茹で汁に入れてサービスされるが、取り出して皮をむいて中身だけ食べる。伝統的にプレッツェルと甘いマスタードを添える。
イタリア語でWürstel alla bavareseともいう。
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【Contorni/付け合わせ】

Sauerkraut
ザワークラウト
玉キャベツの細切りを塩、ジュニパーベリー、クミンの実、コリアンダー、フェンネルの葉などのスパイスに約1ヶ月間漬けて乳酸発酵させたもの(酢漬けではない)。ビタミンCを多く含む貴重な保存食。
イタリア語ではクラウティCrautiという。
刻んだスペックとともに白ワインで炒めたCrauti allo speckも美味。
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【Formaggi/チーズ】

Graukäse della Valle Aurina
グラウケーゼ
南チロル・アウリーナ渓谷でつくられる伝統的なチーズ。ドイツ語で「グレー色のチーズ」という意味。
バター製造で余った低脂肪牛乳でつくる。独特の強い香りが特徴。


【Dolci/ドルチェ】

Kastanientorte
カスターニェントルテ
ボルツァーノの伝統的なケーキ。栗を茹でてすりつぶし、小麦粉、バター、砂糖、卵を練り合わせてオーブンで焼き、ホイップクリームで飾る。

Krapfen
クラップフェン
オーストリアやドイツ由来の揚げパンで、ボンボローネBomboloneの名でイタリアでも全国的に普及している。
南チロルではライ麦も使い、リコッタチーズ、刻んだ洋ナシ、レーズン、レモン果汁、ハチミツ、ラム酒、すりおろしたスポンジケーキでつくるクリームを詰める。

Strudel di mele
リンゴのストゥルーデル
折りパイ生地にリンゴを詰めて焼いたもの。シナモンが香る。
オーストリア周辺諸国でポピュラーだが、南チロルのドルチェではシンボル的存在。
リンゴの他、サクランボなど他のフルーツや、ケシの種のクリームai semi di papaveroを詰めるなどバリエーションは多い。
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Zelten
ゼルテン
州伝統のクリスマス菓子。小麦粉(伝統的にはライ麦)、酵母、牛乳、卵、バター、砂糖で練った生地に、ドライフルーツ(イチジク、ナツメヤシ、レーズン、クルミ、アーモンド、松の実、柑橘類の果皮の砂糖漬け)をふんだんに使い、ハチミツを塗ってオーブンで焼く。