ルネッサンス絵画にみられる、美しい丘陵と糸杉が印象的なトスカーナ州。ブドウ畑やオリーブ林がどこまでも続く。豊かな自然に囲まれた農園に滞在するアグリツーリズモを世界的に牽引したのもこの地だ。
「花の都」と称される州都フィレンツェはルネッサンス発祥の地であり、中世ヨーロッパに多大な影響を与えた。また詩聖ダンテ以来、トスカーナ方言は現代イタリア語の基礎ともなっている。独自の文化を開花させたオリジナリティあふれる気質は、州料理にも見て取れる。
トスカーナ料理にはバリエーション豊かな肉料理が多い。内臓まで余すところなく食される。秋深まる狩猟期にはジビエ料理も人々の楽しみのひとつだ。またイタリアでも随一の豆好きであるのも特徴的だろう。素朴な料理のなかに、かつての貧しい庶民の知恵と深い味わいを感じることができる。
<県>
フィレンツェ(FI)
シエナ(SI)
アレッツォ(AR)
プラート(PO)
ピストイア(PT)
ルッカ(LU)
マッサ=カッラーラ(MS)
ピサ(PI)
リヴォルノ(LI)
グロッセート(GR)
トスカーナ風
三種のクロスティーニ