トスカーナ料理

【Cibi di Strada/ストリートフード】

Cecina
チェチーナ
ヒヨコマメをすりつぶした生地を、銅製の大きな円形オーブン皿にのせ、薪窯で焼き上げたもの。リヴォルノ周辺地域のピッツェリアでつくられる。リグーリア州のファリナータと同じ。
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Cinque e cinque
チンクエ・エ・チンクエ
チェチーナを挟んだパニーノ。かつて、50(チンクアンタ)リラ・セントのチェチーナを、50リラ・セントのパンで挟んだことがネーミングの由来。古き良き庶民の味。

Ficattola
フィカットラ
生ハム・サラミ類とチーズをはさんだ揚げパン。女性器に似た形状がネーミングの由来。トスカーナの揚げ物屋で人気の一品。

Lampredotto
ランプレドット
香味野菜のブイヨンで茹でた牛の第四胃袋(ギアラ)を、オリーブオイル、黒コショウ、サルサ・ヴェルデ(パセリのグリーンソース)などで味付けしたもの。
フィレンツェの街角にある屋台・トリッパーイオ(Trippaio)で、主にパニーノとして食べられる。
フィレンツェ伝統の貧しい庶民料理(クチーナ・ポーヴェラ)であり、ストリートフードの代表格。
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【Antipasti/前菜】

Coccoli
コッコリ
一口サイズのトスカーナ風揚げパン。
小麦粉にビール酵母、水を加えて発酵させ、生地に卵を混ぜて揚げたもの。トスカーナ州の揚げ物屋の名物としてスナック感覚で食べられる他、サラミなどと一緒に前菜として出すリストランテも少なくない。
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Crostini toscani
トスカーナ風クロスティーニ

具材をのせたカナッペの盛り合わせ。チキンレバー(di Fegatini)、トマト(al Pomodoro)、ポルチーニ茸(ai Funghi Porcini)、インゲンマメ(ai Fagioli)、黒キャベツ(col Cavolo Nero)などが定番。
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Fettunta
フェットゥンタ
炭火でトーストしたトスカーナ・パンにニンニクをこすりつけ、塩、コショウ、エキストラバージン・オリーブオイルで味付けしたもの。クロスティーニの原型で、本来は午後のおやつに食べられた。オリーブオイルの品質が美味しさの決め手。
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Finocchiona
フィノッキオーナ
フィレンツェ県とシエナ県で生産される、フェンネルシードが香るサラミ。
豚の肩肉、背肉、モモ肉、ばら肉を挽き、ワインと一緒につぶしたニンニク、ブラックペッパー、グリーンペッパー、フェンネルシード、タイム、その他の香草を加えて乾燥させる。60-90日間熟成。
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Lardo di Colonnata IGP
コロンナータ産ラルド
カッラーラの大理石採掘場の集落・コロンナータでつくられる、イタリア最高級ラルドのスライス。
当地特製の大理石の器で、豚の背脂を塩、黒コショウ、ローズマリー、ニンニク、シナモン、ナツメグ、クローヴ、サルヴィア、ローリエ、オレガノ、タイムと一緒に6ヶ月以上熟成。9月から5月に生産。
『味めぐり-人めぐり』
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Prosciutto del Casentino
カゼンティーノ産生ハム
アレッツォ県産。スローフード協会のプレシディオ(小規模生産者による良質な伝統製法を市場で守るプロジェクト)に指定。
伝統的な放し飼いで飼育された豚のモモ肉を、塩、ニンニク、コショウ、唐辛子、ナツメグなどと一緒に5-7日間漬けたのち、再び2週間塩漬けする。40-50日後に完成したものはかすかにいぶした風味がある。12ヶ月以上熟成。

Prosciutto toscano DOP
トスカーナ産生ハム
10-12ヶ月間熟成された生ハム。他州のものに比べて塩辛いのが特徴だが、無塩のトスカーナ風パンによく合う。


【Primi Piatti/第一皿】

Acqua cotta
アックア・コッタ
キノコとトマトのブイヨンに、とき卵とパルミジャーノ・チーズを加え、トーストしたパンを添えたもの。
ラツィオ州やウンブリア州にも様々なレシピがあるが、発祥はトスカーナ州マレンマ地方。
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Garmugia
ガルムージャ
ルッカの春の伝統料理。ソラマメ、エンドウマメ、アーティチョーク、アスパラガス、タマネギ、パンチェッタを炒めて煮込んだスープ。トーストしたパン(クルトン)をスープに浮かべる。
元々は暖炉の火でコトコト煮込む家庭料理で、起源は3世紀も前だという。

Gnudi alla fiorentina
フィレンツェ風ニューディ
ラヴィオリの一種だが、パスタで包まず中身の詰め物だけをつかった、文字通り「ヌード」という意味の料理。
茹でたほうれん草を、卵、リコッタチーズ、小麦粉、パルミジャーノチーズ、塩、コショウ、ナツメグと混ぜあわせ、楕円形の団子にして、パスタのように茹でたもの。バターソースとあわせる。
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Panzanella
パンツァネッラ
堅くなったパンを水、ワインビネガー、オリーブオイルに浸し、フレッシュトマトやスライスオニオン、バジリコ、キュウリなどで和えたもの。トスカーナの夏の定番冷製料理。
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Pappa al pomodoro
パッパ・アル・ポモドーロ
香味野菜とトマトのブイヨンで煮込んだパン粥。ニンニクとバジリコが香る。
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Pappardelle
パッパルデッレ
幅2cm、長さ30cm以上のパスタ。ノウサギ(Lepre)、イノシシ(Cinghiale)、カモ(Anatra)、ガチョウ(Oca)などの野生動物のミートソースと和える。
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Pasta e fagioli
パスタと白インゲン豆のスープ
イタリア全国に様々なレシピがある家庭料理。
トスカーナ風は、カンネッリーノ種のインゲンマメを裏ごしし、ニンニクと唐辛子で味付ける。パスタは主に小さなショートパスタ。サルヴィアとローズマリーのフレーバー・オリーブオイルをかけて出来上がり!
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Pici
ピーチ
直径3mm以上の太麺ロングパスタ。伝統的に合わせるのは、トマトとニンニクのソース(con l’aglione)や、パン粉をまぶしたオリーブオイル・ソース(con le briciole)だが、ミートソースともよく合う。
発祥はシエナ。グロッセートやウンブリア州にも普及し、モンタルチーノではピンチ(Pinci)ともいう。
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Ribollita
リボッリータ
香味野菜、トマト、黒キャベツ、インゲンマメなどを煮込んだミネストローネに、堅くなったパンを加えて再び煮た(リボッリーレ)もの。トスカーナの冬の代表料理。
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Testaroli
テスタローリ
トスカーナ州マッサ=カッラーラ県とリグーリア州ラ・スペツィア県にまたがる山間部、ルニジャーナ地方の伝統パスタ。
直径40-45cmの薄い円盤型パスタを一口大のひし形に切り分け、”火を止めた”熱湯で2-3分ゆでる。ジェノヴァ風ペースト、またはオリーブオイル、バジリコ、チーズのみで和える。

Tortelli di patate
ジャガイモのトルテッリ
フィレンツェ県北部・ムジェッロ地方の名物料理。Tortelli mugellaniとも。
四角形のパスタ・トルテッリに詰めるのは、ニンニク、パルミジャーノなどで味付けしたジャガイモのピューレ。これにミートソースを合わせるが、伝統的には鴨肉をつかう。


【Secondi Piatti/第二皿】

Arista al forno
アリスタのオーブン焼き
アリスタとは、豚のロースCarré(背肉)のトスカーナ古典方言(古代ギリシャ語Àristos ‘Eccellente’「素晴らしい」が原義)。
骨から外したアリスタの塊を、ニンニク、ローズマリー、サルヴィア、塩、コショウをまぶしてオーブンで焼く。厚めにスライスして皿に盛りつけ、豚の脂で焼いたジャガイモを添える。

Arista in porchetta
アリスタのポルケッタ風
塩、コショウ、ニンニク、ローズマリー、ジュニパーベリーを内側にすり込んで巻いたアリスタの塊をタコ糸で縛り、オリーブオイルに浸してオーブンで仕上げる。

Bistecca alla fiorentina
フィレンツェ風Tボーンステーキ
厚さ4cm以上の豪快なビーフステーキ。
フィレ肉を含めた骨付きロース(腰肉)の熟成キアーナ牛を、炭火で網焼きにし、表面がほどよく焼ける程度で肉汁を閉じ込める。つまり焼き加減はレア。最高品質の牛肉そのものの旨味を味わうため、味付けはオリーブオイル、塩、コショウのみとシンプル。
リストランテでは1kg以上からオーダー可能なので、圧倒的なボリュームはシェアがオススメ。
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Cacciucco
カッチュッコ
リヴォルノ名物の魚介スープ。
カサゴ、ホウボウ、イカ、タコ、ムール貝、アサリ、シャコ、エビなどの魚介類をふんだんに用い、トマト、ニンニク、サルヴィア、唐辛子、塩、白ワインで味付けされ、ガーリックトーストが添えられる。
近隣ヴィアレッジォでは辛味が抑えられ、メバルやアンコウなど他の魚や香味野菜も加わる。
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Crespelle alla fiorentina
フィレンツェ風クレープ
フィレンツェ風の特徴はホウレンソウ。これにリコッタ・チーズを合わせてクレープに包み、ベシャメル・ソースとパルミジャーノ・チーズをかけて、オーブンで焼いたもの。
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Francesina
フランチェズィーナ
茹でた牛肉をタマネギ、トマトと炒め、ブイヨンと黒コショウを加えて煮込んだもの。
ビーフブイヨンをつくるために余った肉を翌日に使う、フィレンツェ流節約料理の代表メニュー。
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Ossobuco alla fiorentina
フィレンツェ風オッソブーコ
仔牛のすね肉の煮込み。オッソブーコはミラノ風が代表的だが、フィレンツェ風はこれをトマトピューレで仕上げ、すりおろしたレモンピールとバジルを添える。
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Peposo
ペポーゾ
牛肉を赤ワイン、ニンニク、たっぷりの粒黒コショウで煮込んだ料理。
フィレンツェ郊外インプルネータ発祥。名産であるテラコッタの窯の余熱を利用した料理といわれている。
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Pollo alla diavola
悪魔風炭火焼チキン
胸から左右に開いた鶏肉を炭火で焼き、唐辛子と黒コショウで味付けした辛口料理。フィレンツェ郊外インプルネータ発祥。

Roastbeef alla toscana
トスカーナ風ローストビーフ
イギリスの伝統料理として世界的に親しまれるローストビーフだが、イタリアでも北部を中心に広く普及。
なかでもトスカーナ風は有名。牛の腰肉Lombataをニンニク、ローズマリー、塩、コショウで味付けし、フライパンで焼いた後オーブンでレアに仕上げる。薄くスライスして、エクストラヴァージン・オリーブオイルと血と肉汁を乳化させたソースを合わせる。
フランス語風にRosbif、またはトスカーナ方言でRosbiffeとも読み書きする。
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Rosticciana
ロスティッチャーナ
トスカーナ州で豚のスペアリブCostine(骨付きばら肉)のこと。
グリルの他、ジャガイモとともにオーブン焼きにするのが定番。

Seppie in inzimino
コウイカとホウレンソウのトマトソース煮込み
リグーリア州にも同様の料理があるが、ホウレンソウの代わりに松の実やキノコが入るのがリグーリア風。

Spezzatino di manzo
牛肉のスペッツァティーノ
一口大に切った牛肉を刻んだ香味野菜と赤ワインで炒め、完熟トマトを加えて煮込む。
様々な食肉の安い部位をぶつ切りにして煮込む料理をスペッツァティーノといい、イタリア全国で様々なレシピとネーミングがあるが、定番はこのトスカーナ風。
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Stracotto alla fiorentina
フィレンツェ風牛肉の煮込み
パンチェッタの脂身を差し込んだ牛肉Sottofesa(もも肉の上部/尻の外側)の塊をコショウで覆って紐で結わえ、オリーブオイル、ニンニク、トマト、塩コショウ、赤ワインで煮込む。牛肉はスライスし、裏ごしした煮汁のソースと合わせて盛りつける。

Trippa alla fiorentina
フィレンツェ風トリッパ
下処理したトリッパ(牛の第二胃袋・ハチノス)を薄切りにし、香味野菜やトマトと煮込み、バジルを添えて、パルミジャーノ・チーズをたっぷりかけたもの。
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【Contorni/付け合わせ】

Fagioli all’uccelletto
白インゲン豆のトマトソース煮込み
ニンニクとローズマリー、塩で風味づけした湯でインゲンマメを弱火で茹でたのち、ニンニク、サルヴィア、ローズマリー、トマト、塩、コショウで味付けしたソースで煮込む。サルシッチャなどの肉料理に添えられるのが定番。
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【Formaggi/チーズ】

Pecorino di Pienza
ピエンツァ産ペコリーノ
低温殺菌された羊の乳を40-60日間熟成。型はオイルとトマトで覆われる。


 【Dolci/ドルチェ】

Cantucci
カントゥッチ
プラート銘菓。アーモンド入りのとても堅いビスケット。デザートワイン、ヴィン・サントに浸して軟らかくして食べる。
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Castagnaccio
カスタニャッチョ
栗を細かく砕いて練った、平たいパンケーキ。
トスカーナを中心に、リグーリア、エミリア、ピエモンテ南部といった伝統的な栗の産地に広く伝わる菓子で、ロンバルディア、マルケ、ラツィオの一部の地域でもつくられる。
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Cavallucci
カヴァッルッチ
シエナ産。ハチミツとアニス風味の焼き菓子。
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Panforte
パンフォルテ
シエナを代表する銘菓。シロップ漬けのフルーツ、アーモンドなどを練り込んだパンケーキ。チョコレート味もある。

Ricciarelli
リッチャレッリ
シエナ銘菓。アーモンド入りの焼き菓子。削ったオレンジの皮が、豊かな香りのヒミツ。
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Schiacciata alla fiorentina
フィレンツェ風スキアッチャータ
オレンジが香るパンケーキ。粉砂糖をまぶして、フィレンツェのシンボル・百合の紋章をかたどる。
冬のカーニバル最後の木曜日Giovedì Grassoにつくるのが伝統。
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Schiacciata con l’uva
ブドウ入りスキアッチャータ
ローズマリーがかすかに香る、ブドウ入りの平たいパンケーキ。もともと収穫期の農村でつくられていた、トスカーナの秋の伝統菓子。
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Zuccotto
ズッコット
イタリアのセミフレッド(冷菓)の先駆け。スイートリキュールとレモンの香るスポンジケーキに、リコッタチーズのソースとホイップクリームを合わせた、クーポラ(丸屋根)状のケーキ。
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