かつて「アドリア海の女王」と謳われ栄華を極めたヴェネツィア共和国は、強力な海軍と商隊をもって東地中海貿易を独占し、ビザンチンやイスラムなどオリエント文化の影響を色濃く受けた。
はるか中国まで渡って『東方見聞録』を記した商人、マルコ・ポーロの物語はあまりにも有名だ。
また、7世紀末からおよそ1100年ものあいだ、世界史上最も長く続いた共和国でもある。王制全盛の中世ヨーロッパでは、極めて前衛的な国民性だった。
ヴェネツィア沿岸部の自由で煌びやかな文化に対して、内陸部は農業を中心とした非常に保守的な風土であることは、大きな特徴だ。
内陸部では、ウサギ、ヤギ、馬、ロバなど多様な肉類の他、カモやガチョウ、ホロホロチョウなどが調理される。ドロミテ渓谷やガルダ湖などでは淡水魚も主役だ。
沿岸部では、豊富な魚介類の他、名物のカニやウナギの料理も味わいたい。
”水の都”ヴェネツィアに魅了される旅人は多い。ここでは、伝統的居酒屋”バーカロ”で過ごすのが粋だ。一杯の”オンブラ”(グラスワイン)片手に、”チケッティ”(おつまみ)が並べば、心地良い時間が優雅に流れる。目の前の運河を行き交うゴンドラもまた幻想的だ。
<県>
ヴェネツィア(VE)
ベッルーノ(BL)
トレヴィーゾ(TV)
パドヴァ(PD)
ヴィチェンツァ(VI)
ヴェローナ(VR)
ロヴィーゴ(RO)
ヴェネツィア伝統
ウナギのグリル